ゴールイメージと現状との差の分析が大切

2017年2月まで後10ヶ月を切りました。
社会の公民以外は一通りの単元を終わっていますが、ここで改めてゴールと現状の差を確認しておく事が大切だと思いました。

こないだの組み分け前にも
受験勉強には終わりがある
と同じような事を書きましたが、再度重要だと思ったので書いておきます。

以前、中学受験のゴールとして一連の自分の考えについて記事を書きました。

中学受験のゴール
合格要求水準の確認
望ましい能力
効率について

改めて読み直してみると、自分が書いたので当然と言えば当然ですが中学受験の勉強の方法論に対する考え方は変わりません。

1年前と比較すると6年の受験学年となり、残された時間が短くなってきた一方で、一定の受験範囲の基礎を終えた事でより具体的にゴールイメージと現状との差を見積もりやすくなってきたと思います。

ゴールイメージは端的には、志望校の過去問が実際の試験時間で合格基準点を上回ることができるか、ですが、そこに向けて現在の到達点が標高何mになっており、頂上までどれだけあり、その差を埋めるためにはどの程度の「勾配」で勉強すればいいかを測定する事が必要です。

ゴールデンウィークにGW特訓があり過去問演習をするようで、その時点での現在の志望校と現在の学力が数字で表れる事となりますが、数字よりも何ができて何を理解する、覚えていれば出来るようになるかの差分を測定し、それをどう埋めて行くかが大切だと思います。

現時点ではサピックスも5年まででやった事を2周目を回してレベルアップを図りつつ、理科社会については知識の定着、応用力の底上げを図っているところですが、夏までにそれも終わりそこから一気に受験レベルまで引き上げていく事となります。

各単元毎の知識や知らないといけない事は毎回のマンスリー等で確認が出来ますが、入試問題は全範囲で全て関連付けがされた状態で出題されますので、現時点で頭の中で体系化、知識の引き出しが出来ていないとまだまだ難しいと思います。他方、今後、受験対策を中心とした演習を積む事で、ある時点でこれまでバラバラだった知識の定着と体系化が進み、加速度的に理解や問題を解く能力が上がる事になる事が期待されます。
また、勉強については、直線的に学力が上がる科目と、ある時点で一気に出来るようになる科目、やってもやらなくてもそれほど変わらない科目というものが細かいレベルで見るとあると思います。

今後、こうした中でどこにウエイトを置いて行くべきかを見極めつつ、自分の子供に取って弱いところを埋めていく事が肝要だと考えています。
我が子の場合は、理科社会は一定の知識はありますが、その精度が低く体系化がされているとまで言える状態にないのでこの部分は夏までの授業で再度その定着、知識の体系化を進めて行きたいと思っています。算数は、時間内に典型問題を正確に解く能力がまだ低いため理解度に比べると点数のパフォーマンスが低いのです。また分かっていても最後の処理をミスすると5点が0点になるので緻密さが大切ですが、この部分の処理能力の向上をめざしつつ、難問への対応力を高めて行く事を課題としています。国語については、複雑な設定の物語文の心情把握、抽象度の高い説明文の概念の慣れ、と正しい日本語で記述することが課題であるため、この部分に重点を置いて勉強を進める事としています。

逆に言えば、そこから大きく離れるような分野や勉強は思い切って塾のカリキュラムであっても割愛するという割り切りも必要だと考えています。例えば算数については、本人が出来るようになればいいのであり、やるべきと言われた事を全部やるのは意味がないと考えており、今はデイリーサポートの解き直しとデイリーチェックの直しがメインです。特に制限時間のあるデイリーチェックで9割を目標の重点を置いています。それ以外は中学への算数と下剋上、基礎トレと、基礎と標準と応用のバランスをとった勉強にして、算数についてはある程度の量をこなす事にしています。国語はB問題でいろいろな設定の読解に慣れることと、土特の演習形式での制限時間のある中での客観問題慣れ、記述慣れに重点を置いています。どちらかといえば軽め。社会は通常授業と土曜日の地理の知識の総完成で知識の精度を上げる、これは反復練習モードです。理科は通常授業と土曜日の問題で知識の体系化に重点を置く、と決めて口頭試問での理解度確認と演習重視。土曜日の算数や、国語のBの解き直し、土曜の社会の復習は割り切って軽くしかやっていません。

志望校の傾向を見つつ割り切りも必要だと思いますし、現在の子供の到達度からして、カリキュラムが適性なのか、過剰なのか、基礎に戻った方がいいのか、強度を増した方がいいのかは、科目毎、科目の分野毎に確認して進めて行くのが重要なのではないでしょうか。

点数、順位、偏差値にとらわれがちですが、最終的な入試問題で合格点を取るために欠けているものを見極めてそのギャップを埋める事ができれば、相対順位の競争の中学入試ではあるのですが、例年想定されるレベル感はそんなに変わらないので、単元毎に「出来るようになったと言えるか」をベンチマークに子供を見て行く事が大切かと思っています。

もちろん、数字で結果が出る事にこした事はないですが。潜在的に理解して分かるようになっている、基礎固めができている事と、点数となって結果に結びつくところはギャップがあります。特にサピのマンスリーは基礎ができてる事を前提としているため、70%の理解ではほとんど点数が取れないような注意力や引っかけのようなテスト上の罠も多く、あるレベルを超えて行かないとなかなか点数に反映されないところがあります。そこの見極めが大切で単に点数だけを見ない事かと。特にマンスリーや組み分けは時には入試問題の方が素直な設定である事も多いため、この辺りよく入試問題を見て何を求めているのかは研究しておく事をお勧めします。