暗記もの

新六年のカリキュラムも3週目に入り、通常授業と土特についてもだんだんペースが出来てきました。
全科目復習であるといえば復習なのですが、理科と社会については5年時に習った知識の再整理と入試に対応できるようにレベルの底上げを進めていく事が必要かと思います。

その中でも暗記ものが結構重要だと思ったのでその点について

今、理科は植物の所をやっていますが、この分野は結構細かな知識を正確に入れる必要があります。3週目のテキストでは、花の分類の表がありましたが、これをそれぞれの分類について特徴をまず正確に理解した上で、該当する個々の花にを正確に記憶する必要があります。また、溶液についても溶解している物質の名前、固体、液体、気体の別、液性、においなどについて表を丸ごと覚えている必要があります。

個人的には植物の所の分類は分類学以外の何者でもなく記憶することに意味があるのだろうかとも思いますが、入試必須の知識である以上は正確に暗記をする必要があります。溶液のところについては大学受験まで考えると基本中の基本ということで間違える事は許されないと言うレベルですが、これも本当は化学式を知っていた方が楽に覚えられるのにと思います。

理科については、地層の所もそうですが、原理原則をちゃんと理解した上で計算問題を解く事が必要な物理、化学の計算分野、天体を除いてはかなりの部分理解を伴った正確な暗記が必要となります。天体にしても星などはうろ覚えだったりすると間違えてしまうので、5年時に全体像を理解して基本問題が解けたところに対してこの6年前半の復習で、コアプラスと併用しつつ、基本知識は寝言でも間違えないレベルまで完璧な暗記をする必要があるように思います。

暗記については、自分個人の経験で言えば、一旦覚えるまでは暗記に対して非常なエネルギーが必要となりますが、覚えてしまえさせすれば、後は忘れないように反復をすればよく、また仮に一旦完全に忘れても覚え直すのは、はじめて覚えるときよりもずっと楽に覚えられると思います。暗記については英単語の暗記で苦労しましたが、これもはじめは苦痛でも練習しているうちに暗記に対する脳のキャパが広がり楽に覚えられるようになります。特に小学生の場合は理屈付けのない単純暗記でもかなり膨大な記憶が可能であるため、覚えてすむ事は覚えてしまった方がいいかと思います。

ただし、うろ覚えを何十回繰り返しても無駄です。暗記する以上は、完全かつ完璧に覚える事が必要となります。一旦間違って覚えると後から修正するのが大変なので、正確に記憶をする必要があります。家では、ポイントチェック等は一旦は子供に記入させていますが、暗記をするのは答えの方をコピーして正確な解答の方を覚えさせています。

理科の場合は、感触としては7割程度の暗記と、理解を伴う計算という感じなのではないでしょうか。物理/化学/生物/地学と4分野に分かれ、その中でも更に分野が分かれているため単元毎の独立性が高く、一定時期に集中して理解を深めること、暗記、問題演習をすれば単元毎に完成する事が出来るように思います。

次に社会ですが、歴史については、一旦基礎的なインプットが5年時で終了しているため、年表と年号を時系列毎に丸ごと覚えることが重要かと思っています。もちろん、イベントの因果関係、登場人物、場所等も関連知識として押さえる必要がありますが、年表トレーニングや、ポイントチェックに出てくる年表と言葉については漢字の書き取りも含めて完璧に押さえる必要があると考えています。5年の歴史の際に、ポイントチェックの年号の都度暗記するようにし、ポイントチェックの漢字の書き取りについては週3回書かせて正しく書けているか確認していたので、今回の歴史の復習はかなり楽になっています。今回、年表の暗記カードが渡されたのでこれを毎日反復練習して完全に年号を覚える事を3月の課題としています。

歴史については特に完璧に時系列で事象が頭に入れば後はイベントをそこに貼付けていくイメージになると思います。入試上の設問は色々な聞き方はあるかと思いますが、必要とされる知識セットとしては、年表を頭の中で動かせるレベルまで覚えている事が前提であり、その上で時代毎の人物、ものなどを補充していけば終わりかと思います。

地理の場合は、レイヤーとしては3つに分かれるように思います。まずは地名、都道府県、平野、山脈、川、都市名などの白地図情報を頭の中に入れていく事が必要で、これはどこまで覚えるかの程度問題はありますが、完全暗記以外の何者でもないと思います。コアプラスの前半に出ている程度の地名は場所も含めて完全に覚える必要があると思います。

次に、農業、漁業、工業、交通、貿易などの基本的な事項を覚える必要があります。これ自体はそれほど情報量がある訳ではないですが、これも重要な事項は暗記となります。統計データとして産地や工業出荷額などのデータもまた覚える必要がありますが、これは主要な特徴を押さえつつ、要領よく覚える必要がありますが、データが陳腐化する事もあるので夏以降また最新データでアップデートする必要があります。最後に地域毎にそれを再整理して地域毎の整理が必要となります。

ちょうど、土特の知識の再整理と問題で地理の復習をしているところなので抜けている知識を補充するにはいいと思っていますが、これらの抜け漏れをなくして基本事項をほぼ完璧にするところまで押さえておかないとテストでは難しいかもしれません。

社会の場合は理科と比べると暗記量が多いですが、その分一旦覚えてしまうとそれで得点に効いてくるので知識量がある程度ものを言います。ただし、サピのマンスリーや組み分けはその一定の勉強がすんでいる事を見越して盲点をつくような知識問題や、細かい知識の正確性を問うような正誤問題、試験中に知っている事を組み合わせて推理するというような問題があるため、これらの暗記をしたからといってサピのテストは一筋縄では行かないですが、この辺りは実際の志望校の過去問を見て、どの程度の知識の正確性が必要かについては確認された方がいいかと思います。

いずれにせよ、どちらも相当程度暗記が必要となりますが、秋以降でも多分間に合うと言えば間に合いますが、覚えたらおしまいの事は時間があるときに一旦完成レベルまで持っていき、後はそれを反復して忘れないように、また忘れてもすぐ覚え直すというような対策を取った方が精神衛生上はいいのではないかと思います。算数の1点も社会の1点も入試上は同じ1点ですが、社会や理科、漢字を含めたところで点数を取る方が楽なので楽にできる事はつぶしてしまった方がいいように思っています。

ただ、この辺り暗記が得意な子供、苦手な子供がありどれだけ時間をかけるかも含めて人それぞれかと思いますが、少なくとも6年の今の授業で出てきた事についてはつぶしていくという方針でいいのではないかと思います。