前回の続きです。読解からです。
国語の読解については方法論がありそれについてはサピの授業でも手順を踏んで扱っていますし、ここでも国語の対策として読解力強化の方策についてはいろいろな試行錯誤の上、昨年いろんな問題集に取り組んだところです。
これらに取り組むうちに逆に親である私の方が読み方、設問に対する解法のアプローチ、どう解答すればいいかが分かるようになってしまいました。
私自身はもともと理系で国語に対しては学生時代は正解がはっきりとしないために苦手意識がありました。とはいえ、ある程度入試をクリアするだけの点数は取れていたのですが、現代文についてこれらの正しい方法論をマスターすることにより、論理的に正解にたどり着く事が出来る事がよくわかり、今では自信を持って子供を指導?できるようになりました。
上の記事に出ている本はおすすめなので機会があれば一読してもらえればと思いますが、説明文、物語文、随筆でそれぞれどうアプローチすればいいかが示されています。サピの授業でも毎回手順を踏んで先生が教えていますが、マニュアルとして示されている訳ではありません。4年時のテキストには毎回心情まとめとかプロセスを踏むページがあり親切だったと思います。5年ともなるとそんな事は自分でやりなさいという事なのでしょうかね。基本はそれを再度なぞればいいかと思います。
1)授業の復習
夏期講習中はいわゆるB問題しかないので、これを自宅で復習。まず音読してもらって、語彙と意味が取れているかの確認。その後に、説明文なら「一言で言うと何の話?」、論理展開の確認、小説なら「登場人物、舞台、何が起こって、どうなるの」あたりを口頭で質問して確認。
この口頭で話をしてもらうとよく分かるのですが、人に分かるように説明するという意識が弱いために自分では状況を分かっていながら言葉が不足していて説明出来ていなかったり、やたら冗長な説明で的を得ていないことが多いです。この辺りを対話しながら人に説明する際に何が必要か、ということを書かずにやりとりします。
次に、設問ですが、設問については何故答えがそうなるかについての根拠を説明してもらう事にしています。ちゃんと説明できればOKですが、できなければ該当箇所を探す等のプロセスを踏んでもらいます。B問題では余りありませんが、選択である場合は、間違った選択肢が落とせる理由を説明してもらいます。
記述については、毎回細かく見ている訳ではないですが、どの部分を盛り込まないと行けないのか、どういう書き方にしないと行けないのか、日本語の推敲あたりを確認します。塾でやったりテストで解答したものの内容について、盛り込むべきキーワードが入っているか、論理展開が適当か、日本語担っているか、指定様式を満たしているか、を確認します。この辺りは6年でさんざんやると思いますので現時点で精読出来ていればいいかと思います。
2)入試問題
そんなに難易度の高くない国語の入試問題の過去問を補充としてやっています。春から続けているのですが、本郷中学校からはじめて過去問は8回分解き終わりました。2、3問難しい回がありました。今は城北中学校をやっています。次は芝中学校を予定しています。男子校の国語は割とシンプルな出題が多いので取り組みやすいです。これらの問題を通じて、上にある「正しいプロセスを踏んで解答に至る」練習をしています。時間と記述の完成度は現時点では追求していません。
サピの問題の補充としてですが、サピのテキストは、記述が中心なのと5年生向けの文章なので論理構造や語彙が若干易しいように思います。他方、マンスリーや組み分けの題材は、制限時間を考えるとこれらの男子校よりも難しいと思います。実際過去の5年生のマンスリーでは海城の過去問が出ていました。最初、授業ではある程度分かっているのにマンスリーでなかなか点数が取れないと思っていたのですが、それは「マンスリーの方が授業より難しい題材だから」ということが判明しました。まあ、テストだからさもありなんですが。
我が子の場合は男の子で精神年齢も幼いので微妙な気持ちを読解する物語文は手続きを踏んだとしてもなかなか正解に至りません。ここに期待するのは難しいため、標準的なレベルができて6年の最後までに間に合えばいいかと思っています。他方、説明文については論理展開を正確にトレースするのはロジックでいけるので、ここはちゃんと出来るようにしたいと考えています。
これには豊富な語彙とそのテーマに関する背景知識、国語の説明文の常識的なオチを知っているとかなり読みやすくなるので、これらについては、一時期国語の銀本の入試問題の出題文の多読として入試問題1年分を読んでもらいました。読むと慣れるようで今は相変わらずテストでなかなかいい点は取れませんが、文章が難しくて分からないということはなくなってきたようです。
国語については一朝一夕には出来ませんが、だいたい週1くらいのペースでこうした中堅校の過去問を1年分やっており、夏も同様のペースで続けていきたいと考えています。
読解は一旦出来るようになると大学受験の現代文、英検の試験でも使える汎用的なスキルだと思いますし、できるようになると同じ方法論を適用することにより常時安定したスコアが出せるようになる科目だと思います。