理科の参考書を買いました。

こないだSAPIXの事務所によったついでに5年生、6年生のテキストの見本が置いてあったので眺めてみました。

内容が4年生のテキストと同じような調子で新しい分野の説明があり、演習となっているのですが情報量と内容ともに5年、6年になるほどに増えていくのと、算数と理科については演習量も増えていく感じでした。

今年の理科のテキストについては、今の5、6年生が4年生の時のものよりも激しいとの話を聞き、実際にカリキュラムを長めこれまでのテキストでやった範囲をみると、このペースでいくと小学校の理科の分野が4年時に一巡してしまうのではないかと思いました。

それで、本屋にいって小学校理科の範囲がだいたいどの程度なのかという点について全体像が知りたかったので小学校理科の中学受験参考書のコーナーで今の進度との突き合わせをしたところ、確かに相当なハイペースで進んでいる事が分かりました。

理科は、高校時には、物理、化学、生物、地学と分かれますが、小学校の理科についてもおおむねこの分類に従って学習が進んでいきます。サピの場合は、2−3週一つの分野をやったら次の分野というようにぐるぐると螺旋階段式にカリキュラムを回しているようでそれはそれでいいと思います。

また、自然界の現象を理解してその法則について語る事ができるのが理科の目指すところですが、物理や化学については現象の表面的な理解を定性的に行うことは出来ても、その実質的な理解をするためには小学生ではまだ道具だてが足りません。具体的には物理は数学を使う事が必至ですし、化学に置いても四則演算レベルではありますが、化学式、化学反応式に基づく定量的な計算などが必要となります。このためこの2つは中学理科の分野でもまだまだ難しいと思います。他の道具立てがそろったところで高校で体系的にやると無駄がないと思うのですが、その下地作りを小学校、中学校で作っているという理解です。

他方、生物、地学は分類学や現象論のところも多く現象を理解し、分類して覚えることで相当な程度は対応する事が出来るのと、割と小学生にとって身近な話がでてきたり、分かりやすい話が多いので結構なレベルまで進んでいると思います。

理科の場合は、現象の理解とその各分野において「ここまでは知っておかないと行けない事」というのが割とはっきりとしている科目で、またその中での体系、位置づけもはっきりしているので各論的に進めつつも全体像が見えた方が分かりやすいと思います。

そうした観点からサピのテキストのペースマーカーとして、今一体理科のどの部分をやっていてどの辺りまでの知識が概念理解が出来ていればいいのか? という点についてまとまった本が欲しいと思い、本屋を小一時間ほど散策しました。

入試レベルや要点整理という意味ではまた違うものが出てくると思いますが、自分がこれが基本的で分かりやすいのではと思ったのは、この本です。

となりに「自由自在」もおいてありましたが、現時点使うのはまだ早いと思ったのと詳細だったので圧倒され、読まないだろうと思ったのでやめました。

こちらの「分かる理科」の方は、ちょうどサピのテキストの「確認しよう」の部分がカラーになっている
ような感じです。色が絡む知識が必要とされる事もあるのでそうした際には便利かと思います。

また、先ほど書いた通り、物理と化学分野は小学校の範囲だと理解が表面的なものになる気がしたので、
漫画ですが以下のものも買い与えてみました。

漫画で雰囲気を分かってもらえばいいと思っています。

化学はそもそも物質の名前が化学式から出来ているものの多いので、化学反応式と一緒に現象を理解した方が無駄がないし、中和については、それこそ水素イオンと水酸化物イオンの反応である事を説明せずに理解できるのかという点に個人的には疑問を感じています。

自分が子供の時には余りこのあたり学校で習った記憶がなく今は亡き「科学」と「学習」や自然科学の子供向けの本を読んでなんとなく知っていた気がします。

元素の本はそれなりに出ている気はするのですが、物理や化学で子供向けの本は少ないですね。
私自身も理系出身なので子供向けに夢を与える理科の本が減っているのは残念です。

コメント

  1. 吉森 より:

    同じく新小5(女子ですが)の母です。ちなみに、新小4(男子)もこの2月から通い始めました。
    理科のまんが攻略BON!わかりやすいですね。これまで小学生向きしか買ってませんでしたが、
    こちらのサイトで拝見させて頂き、ご紹介されていた中学理科も購入してみました。
    わかりやすいです!確かに化学反応式で勉強して方が覚えやすいのにな~と思っていた矢先でしたので
    助かりました。

    • Sapix勉強応援パパ より:

      お役に立てたようで良かったです。

      理科は、小学生の範囲ではまずは現象の理解が大切です。漫画といえども結構侮れないと思います。

      物理、化学分野はどうしても量的な関係とか化学式に基づく反応が背景に出てくるので、この辺りの概念がある程度分かっていないとスッキリしないのではないでしょうか。ただ、ちゃんとした計算、数式を扱うのは高校になってからでもいいと思います。

       そのために生物、地学分野が中学受験では妙に詳細になっている気がします。

      理科は体系的な現象理解、知識の整理が必要だと思うのですが、Sapixのカリキュラムは1分野ずつではなく生物、地学、化学、物理をぐるぐるとスパイラルで回します。子供にとって飽きない、繰り返しによるレベルの深化を見込んでとの事だとは思うのですが、体系化、整理については、1分野通しでやった方が分野毎の関連性が薄いのでいいのではないかとも思っています。