口頭試問の勧め

サピの毎週の授業の復習については、授業のない火、木、土、日にやることを分散して基本的には自分で解答チェックや勉強を子供にさせています。

さすがに普段の授業の復習について全ての内容の正誤の丸付けまでを見ている時間はないため、ノートを見てやるべきことがこなしているかどうかは確認しています。

ただ、計算過程がない、答えが書いてあるだけなど怪しいものがあり、子供に「ちゃんとやったのか?」と聞くと「ちゃんとやった」と答えるので、そういうときには口頭でテストをする事にしています。

以下、それぞれの科目についてどんな事を確認しているかの例についてです。

1.社会
 ーテキストの1、3、5頁の重要な文言とその内容、左側の図表で重要な内容についての確認。
 ー例えば、「四大公害」といったときに、それぞれの場所、名称、原因何が起こったかが言えるかなど。
 ー関東地方なら、100万都市、政令指定市、川や平野の名前、農業の特徴など。
 ーポイントチェックとデイリーチェックをちゃんと覚えているか、問題見せながらすらすら答えられるか

2.理科
 ーポイントチェックがすらすらと言えるか、デイリーチェックが解答できるか。
 ー基本問題1−9について答える事が出来るかの確認。基本事項を繰り返し聞いている時がありますが、これは
  何?その理由は?どうしてこれがこの答えになるの?あたりを確認します。
 ーちゃんと分かっていないと適当なことをいうのですぐばれます。

3.国語
 ー知識についてはことわざや慣用句は考える事なく瞬時に言えるか、その意味は何かを口頭で聞いて分かっているかを確認します。時々、とんでもないことをいうことがありますので、正しい内容を説明します。

4.算数
 ー間違えた問題、もしくは復習した方がよいやや難しい問題、良問について
 ー考え方について口頭で説明させます。場合によっては図を書かせて条件が正しく理解できているか、式が正しく立てられるかを聞く。
 ー次に、設定を変えた場合(数字を変えるとか、旅人算なら向きを変える、行きと帰りの速さを変えるとどうなるか、等)を聞いて、ちゃんと理解できているか、何に着目すればいいか分かっているかを確認。

社会と国語の知識はわりと暗記なので、知識が入っていれば瞬時に答えられますし、答えられないのであれば理解していても暗記が不十分というわけなので、すらすらと言えるレベルまで再度復習してもらいます。この辺り、確かに最初はすらすらとは言えない訳ですが、大人にしてみると常識として考えるまでもなく言える訳ですから、本当に知識が定着していればそのレベルまでいくと、逆にそのレベルまでいかないようだと知識の定着が不十分ということで、一旦は完全に覚えるという作業をしてもらいます。

理科と算数は、理科については社会同様基本知識の暗記という要素もありますが、その現象について見方を変えたり、それってどういうこと、その理由は、条件変えたらどうなるの?というあたりを聞いてみます。違う理由とか、何がポイントか分かっていればスラスラ答えられるのですが、そうでない場合はロジックを補ってあげます。例えば対流で、陸風、海風のはなしなどは、陸が暖まって空気が上にいく、といったら、何故、空気は上に行くの? いったら下の方はどうなるのか?あたりを突っ込んでみます。そうするとそこで空気が暖まると体積が増えて、同じ体積で比較すると軽くなるので上に行く、ということが定着します。

算数については、基本や典型問題について解き方を確認するのですが、問題を読んでみて図を書かせてみる、条件を書き出させて正しい理解が出来ているかが第一、次にそれのどこに着目すればいいか、を確認するのがポイントです。いまやっていることは計算自体がひどく難しい訳ではないので、何に着目すればいいかを確認して正しく立式できれば、後は計算なのでそこは日々の基礎力定着テスト等の実践形式か、計算力コンテストでやってもらえばいいと思っています。

国語の読解は難しいですが、いわゆる客観問題(サピの問題に限らない)についてまずは文章を線を引いて読んでもらい、どんな話なのか、物語なら主人公は誰、背景、舞台、何が起こってどういう事が起こったのか、その結果主人公の気持ちがどうなったのか?あたりを口頭で確認してから、設問へと入っていき、選択肢ではどのような根拠でその選択を選んだかということを説明してもらいます。

とまあ、こんな感じで全てにわたってやるほどの時間はないのですが、話をしていて理解度が低いと思ったところや重要なところについては、ピンポイントでこうした口頭試問をして理解度の確認をしています。

とはいえ、社会、国語ではちゃんと漢字が書けないといけませんし、算数は計算と制限時間があるので必ずしもこれだけで良いという訳ではなく、書けるかも確認が必要ですが、子供の理解が怪しいときにはこうした口頭試問で理解度をチェックして、完成度をあげるというのも一案ではないかと思います。