目標設定のベンチマーク

新5年のクラス分けの点数、偏差値が分かったところで、後2年間の本番に向けてどういうマイルストーンをおいていくかについて考えてみたいと思います。

最終的なゴールが2017年2月の入試で希望校に合格することですが、それを定量的にとらえると以下の考え方になると思います。

子供が男の子なので以下では男子校で考えます。女の子のお子さんの方は適宜同じように考えてみてください。

前提
 ・最終的にはいわゆる御三家にはいることを目標とする。
 ・2月1日で重複受験がないことを前提

考え方
 ・2月1日校は、重複受験ができないために実際の合格者数(補欠を含む)を考えるとそれをそのまま足し合わせたものが、実際の合格者枠になります。
 ・例えば、開成は定員は300人のところ、合格者数は400人近くでます。(筑駒、関西受験者だと考えられる。)、駒場東邦(定員240人、合格者数270人)、麻布(300人、合格者数400人)とすると、東京御三家については、実際には1,070人の枠がある事になります。
 ・受験者数は定員の3倍程度なので、3,000人の「異なる男子」が受験しています。
 ・サピの場合、合格者数はそれぞれ261、165、185で611人となります。
 ・実際の合格者におけるサピ占有率は611/1070=57%となります。
 
 ・上記を踏まえ、だいたいこの傾向が2年後も想定されるとすると、この枠に入るためにはサピの順位で6年時の最後に600番台以内に入っていればいいというラインになります。
 ・男女比を考えると60%が男子のようなので、1000番以内だと大丈夫という事になります。
 ・これを偏差値でみると現在はだいたい偏差値60くらいのところになっています。

 ・ただ、偏差値は母集団の平均点、得点分布で必ずしも必要な偏差値が一定になるとは限りません。優秀な生徒がサピに集中した場合、志望校の偏差値が低くなっていく事が考えられます。
 ・順位については、全体の合格者数における占有率とサピの合格者の比率の推移を見つつ、調整して考えればいいと思いますが、過去3年の推移をみると、サピの男子御三家における占有率が上昇しているのでこの傾向は続くと考えていいと思います。ざっくり6割程度がサピにいると思えばいい事になります。
 ・すると、学校が定員を増やさない限りは、1000番というのが御三家の一つの目安になります。
 ・安全率を考えると800番台を目指すのが一つの目安になろうかと思います。

 ・筑駒の場合は、130人毎年合格しており(定員120名)、サピの合格者における占有率は65%以上です。2月1日校と併願可能ですので、単純に男子で上位85番、男女比で補正すると120番位が一つの目安になります。

 ・神奈川県の場合は、基本合格定員とサピ占有比率で考えることになりますが、御三家との併願があるので御三家と同じ受験者層が受けることが考えられるために、学校数が少なくて定員が少ないぶんだけ枠が狭くなると考えられます。実際にはいける学校は一つで東京の御三家合格で辞退する場合、神奈川県在住で神奈川の学校を選ぶ場合があるために、補正率は東京よりも大きくなると思います。有り体にいえば、東京御三家の定員を越えた人員が、筑駒と神奈川の学校に、神奈川の定員超過分が御三家と筑駒にいると考えられます。

 ・共学の渋谷幕張、渋々、筑波、学芸はちょっと分析手法が見当たらないのと、個人的にも共学は考えていないので検討してません。

3.ベンチマーク
 ・以上を踏まえて、まず1000番以内、偏差値60前後というのが一つの条件になると思います。
 ・後は、偏差値、順位毎でどこを目指すかです。いきたい学校に上の考え方をあてはめてみてください。

 ・偏差値は母集団によって変わりますが、いまだと1000番位が58、200番位が65というラインだと思います。
  ただ、偏差値は5年、6年で新しく優秀な生徒が入ってきたり、競争の激化により得点分布が変化するので、
  順位に対応する偏差値をベンチマークにして、偏差値60、65をベンチにしない方が良いと思います。

 ・なお、受験資格についていえば、実際にはサピにも不合格になる人もいるので、上の試算よりも多くの人が受験していると思います。特に1月校で既に合格している場合(渋谷幕張とか)には、強気になれるので、この順位にこだわらずにチャレンジできると思います。

 ・偏差値については、素点で10点上がると偏差値1.5くらい上がるという感じでしょうか。
 ・素点との関係で言えば、偏差値60-65の範囲は35点位になっており、これがだいたいアルファのクラス分けの幅になっていると思います。

4.留意点
 ・上記は、合格者の数とサピにおける順位から分析しましたが、順位争いは相手がいる話なのでそれを頑張っても意味がなく、あくまでも素点がどれだけ延ばせるかに着目した方がいいでしょう。
 ・実際の偏差値と得点の関係は35点程度の幅の差なのでそれをどう伸ばしていけるかという議論になります。
 ・4教科で35点をどう積みますのか?については取りやすい科目を伸ばすのが簡単です。
 ・しかし、最終的なゴールは入試であり、本番で要求される各教科のレベルに応じた対応が必要になるので、それを考えるとやはり算数と国語を高く見ておくことが大事です。理科社会は暗記のウエイトが大きめで短期完成が可能で得点しやすいですが、それ故に算数と国語と比べると後から追い上げてくる人たちがいるので、今のうちに算数と国語の底上げを進めるのが良い戦略だと思います。
 ・後、子供は学力、精神面でもまだまだなので波があると思いますが、それを上昇トレンドにどう持っていくかというのが、日々の勉強と精神面まで含めたマネジメントのポイントだと思います。なかなかこれが難しいのですが。。。