本の紹介「中学受験を成功させる熊野孝哉の「文章題」入試で差がつく56題 」

以前、同じ著者の中学受験の算数についての戦略本を紹介しました。
本「中学受験を成功させる算数の戦略的学習法」

この本の中身と考え方も素晴らしいと思っているのですが、他の著作も気になっていたので書店で見たところこれもまたよいと思い購入しました。


今、Sapixでは、特殊算、速さ、割合、比と文章題関連の考え方のオンパレードになっています。

ご案内の通り、Sapixの授業は問題の解説をして宿題がありますが解説は余り詳しくないです。問題及び類題の選択はとてもよいと思うのですが、いかんせん、どのような解答を書くのがよいのか、どの程度の情報(図、絵、線分図、条件等)を書けば問題が解けるようになるのかについてはあまり丁寧に示されていません。一説には答えを丁寧に書くと自分で勉強しないとの話もあります。

他方、解説が詳しい問題集もありますが、それはそれで解説が丁寧なのですが、実際問題を解く際に注目すべき点がぼけてしまうので詳しすぎるのもかえって分かりにくいところがあります。

我が子の場合は、割と暗算や式をはしょってしまい、計算過程や条件をちゃんと書き出すタイプではないです。その故にテストでは条件の読み違いや勘違いをするなどのミスがあります。
丁寧にやればいいと思うのですが、普段のデイリーチェックや基礎力定着テストも制限時間が短いせいか、あまりちゃんと図や条件整理、立式過程のプロセスをちゃんと踏んでいません。このため今はいいですが、入試問題を扱う来年になると危ないのではないかと危惧していました。

そこでこの中学受験を成功させる熊野孝哉の「文章題」入試で差がつく56題 ですが、解答がいわゆる「メモ」形式になっており、参考書のような詳しい解説ではなく実際に答案を作成する上で必要な情報プラスアルファくらいの簡潔な無いようになっており、初見の人にはハードルが高いですが、一旦その範囲の基礎ができている人がレベルアップするには必要にして十分な説明内容になっています。

また、文章題はいろいろな解き方が出来て別解がいくつもありうる(線分図、面積図、天秤図、ダイヤグラム、代数的似解く等)のですが、利用頻度の高い別解も示されており、難易度は基本と応用程度ながらもこうした文章題の問題の解き方、解答様式について学ぶには大変良い内容となっています。

中学受験を成功させる熊野孝哉の「文章題」入試で差がつく56題 (YELL books)

これをそのまま解くというのでも演習効果はありそうなのですが、我が家の場合、よい思考プロセスと答案の書き方をマスターしてもらいたいと思ったので、まず一日5問ずつ解説を読んでもらいました。それから一日2問位のペースで解説を「写経」してもらうことにして、夏休み中に56問を終わらせる予定です。まだ授業でやっていない範囲がありますが、先取りさせることにしています。

もちろん、ただ写す事自体に意味がある訳ではなく、解答の内容を理解しつつ、そのためにどのような図や線分図、条件整理をするのか、ということを意識する事が大切です。また適当な大きさで丁寧に書く事も重要だと思っています。一旦、立式できれば後の計算はたいした事がなく、せいぜい2元、3元連立一次方程式を解く程度の計算なので、何に注目して、どうやって式をたてるのか、のアプローチのご作法を正しく学んでもらえるといいかと思います。

これで秋の授業やテストで少しでもまともな答案作成が出来るようになるといいのですが、究極は入試の複雑な設定についての対応力を養成することなので中期的な視野で見守りたいと思います。

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